球春どころか球夏、球秋、球冬を過ごす、年中夢球の皆様、お久しぶりです。六郷橋 和太郎でございます。ことしも24時間テレビのドミノにも負けないくらいに御託と戯言を並べてまいります。どうぞよろしく。
さて、来週にはプロ野球が開幕ですが……もしかしたら、今年限りの光景があるかもしれません。来年になったらルールが改正になる可能性が高いです。
セントラルリーグにも指名打者導入の機運が高まってきました。ソフトバンクに日本シリーズで8連敗したジャイアンツの原監督が『腹立つのり?』って言い出したのがキッカケで巻き起こった議論です。
賛否両論ありますが、今のところは賛成派が優勢と見られる情勢です。打席に無気力な投手が立つよりは、指名打者に打順を回したほうが良い……という理屈だそうです。
僕は古い人間です。セントラルリーグに指名打者を導入するのは大反対……むしろ、パシフィックリーグも今すぐ指名打者制度を撤廃しろと思ってるくらいの過激派でございます。
堀内恒夫って人は、自分で3打席連続ホームランを放ちながらノーヒットノーランも達成してますよ。
江夏豊だって、1971年のオールスターで決勝のツーランを打ちながら9連続三振を奪ってます。
自分で打って、自分で抑える。自分の腕っぷし一つでチームを勝利に導けるのは、投手だけの特権じゃないですか。
なんでみすみす特権を手放しちゃうんでしょう? それで『援護点がー』なんて言ってても仕方ありません、だって人任せにしたのは自分だもの。
僕がここまで言うのには、幼い頃の強烈な記憶があるからです。
まだ純朴だった少年野球時代、ベイスターズの選手が野球教室に来てくれた時の光景が焼き付いて離れません。
打撃のお手本を見せてくれたのは、西 清孝(にし きよたか)投手。なんで投手が打撃の手本を……と思った、次の瞬間。
トスアップされたボールを、西選手は軽々とぶっ飛ばしてしまったのです。高々と舞い上がった打球は、悠々と4階建ての中学校の校舎を超えていってしまいました。
まだビヨンドマックスなんてない頃です。それどころか旧式の飛びにくい軟球です。なのに、その場で借りた少年野球用のバットで、ウォームアップもなしに、初球を叩いて校舎超えです。プロ野球選手ってすげえなぁ……と、えらく感動したものでした。
打つ、投げる、捕る、走る。これが全部揃って『野球』です。『プロ野球選手』というからには、この全てがプロフェッショナルであるべきです。プロフェッショナルと呼ばれる人たちが集まった時に優劣が生まれるのは仕方ありませんが、少なくともすべての能力が一般人を軽く凌駕しているべきだと思います。
『元プロ野球選手』って言って草野球に来たやつがへっぴり腰でバット振ってたら、『あれ?』って思いませんか? それで『俺は投手だったから』なんて言い訳してたら、さらにガッカリです。
プロ野球選手というからには、どんなポジション、どんな打順を任されても『さすが』と唸らせるプレーを見せてほしいものです。
そもそも、投手というのは打者を抑えるためのポジションです。そのためには相手の心理を見透かして、打者が嫌がるボールを投げなければいけません。
真剣に打者として投手と対峙し、打つために知恵を絞ったことがない人間が、どうやって打者心理を知るというのでしょうか?
『ここにスライダー決められたら打てない!』
『このコースに真っすぐを投げられたら怖い!』
こういった実感に乏しい投手が、どうやって自分のピッチングを深化させていくのでしょうか?
どうやって、打者の嫌がるボールを学ぶのでしょうか?
昨今のプロ野球は平均球速が上がってるそうですね。『150キロ投げなきゃ抑えられない!』ってピッチャーが単に増えたんでしょう。
打者がどんな組み立てを嫌がるかが分からないから、とりあえず『エイヤァ』と投げてるんでしょう。ストレートを速くして、変化球の曲がり幅を増やして、打者の打ち損じを祈るだけのピッチングしかできないのです。
【8時半の男】宮田征典は、打者のユニフォームの胸元を見て、打者が息を吐いた瞬間に球を投げたそうです。打者の力が入りづらいタイミングで投げ、フルスイングさせなかったんです。そこまで相手打者に興味を持って投げてる投手って、現代にいるんですかね?
前田健太投手は日本ハムとの交流戦時、対戦投手のダルビッシュ投手に頼んですべての球種を打席で見せてもらったそうです。
投手が打席に立つというのは、そういった技術交換のチャンスでもあるのです。
それをみすみす逃すというのは、上を目指すものとして正しい態度なのでしょうか?
投手の相手は打者です。打者の嫌がる組み立てを考えるには、まず自分が一生懸命打ってみて、相手投手がどう出てくるかを学ぶのが手っ取り早いはずです。
そして、投手とは【お山の大将】でもあります。誰よりも勝利に貪欲でなければなりません。
今どき少年向けの漫画でも『生殺与奪の権を他人に握らせるな』というセリフが出てくる時代です。
勝つために一生懸命投げ、必死に打つ。自分が勝ちたいなら、自分の腕っぷし一つで勝利に導く。これもまた、言うまでもないことなのです。
だって、『プロ野球選手』なんですから。投げるだけ、打つだけが『野球』じゃないんですから……。
いま背後を振り返ってみたら、へたすぽ編集委員の方々が『六郷橋くんが古い人間……?』と審議していました。審議の結果が出るのを待ちながら、今週のへたっぴリーグの予定を見てみましょう。
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◇3月20日(木・春分の日)
■12:00〜14:00 夢の島野球場8面
[ん]広島東京カープ × ALL FREE[り]
■13:00〜15:00 三ツ池公園
[さ]アイアンドックス × TH Powers[ぴ]
■14:00〜16:00 夢の島野球場8面
[ん]広島東京カープ × ALL FREE[り]
■15:00〜17:00 三ツ池公園
[さ]アイアンドックス × TH Powers[ぴ]
◇3月22日(土)
■08:00〜10:00 桜川公園
[ぷ]イフイズエアーズ × ドームズ[へ]
■09:00〜11:00 多摩川ガス橋緑地2面
[た]Happy Hour × HOPE[へ]
■10:00〜12:00 桜川公園
[ぷ]イフイズエアーズ × L.G.P. GIANTS[へ]
■11:00〜13:00 俣野公園薬科大スタジアム
[と]湘南BlackSox × バイキンズ21[ぷ]
■11:00〜13:00 多摩川ガス橋緑地2面
[た]Happy Hour × HOPE[へ]
■12:00〜14:00 桜川球場(川崎市川崎区)
[と]BATBEERZ × ナインハーモニクス[ぴ]
■13:00〜15:00 六郷橋緑地1号面
[と]BlueWings × 神奈川ライジングス[つ]
■13:00〜15:00 六郷橋緑地4号面
[ぷ]フィールドドッグス × ロイヤルズ[と]
■13:00〜15:00 長坂谷公園(横浜市緑区)
[ぷ]NJ × Caravelle Drunkers[ぷ]
■14:00〜16:00 桜川球場(川崎市川崎区)
[と]BATBEERZ × レイダース[た]
■15:00〜17:00 六郷橋緑地5号面
[た]Monkey Birds × BlackDonuts[つ]
■15:00〜17:00 六郷橋緑地4面
[と]GAME SETS × ALCOLICO[ぴ]
■15:00〜17:00 長坂谷公園(横浜市緑区)
[ぷ]NJ × Caravelle Drunkers[ぷ]
■15:00〜17:00 六郷橋緑地1号面
[と]BlueWings × 神奈川ライジングス[つ]
◇3月23日(日)
■09:00〜11:00 高井戸レクリエーションセンター
[た]スーパースターズ × タイムリー三軍+[さ]
■11:00〜13:00 高井戸レクリエーションセンター
[た]スーパースターズ × タイムリー三軍+[さ]
■11:30〜13:30 ZOZOマリンスタジアム
[へ]TOKYO FIGHTERS × Boundless Potential[り]
■12:30〜14:30 目黒区立砧球技場C面
[ん]アストロ球団 × MUSASHIベンチャーズ[り]
■14:00〜16:00 川崎市・桜川球場
[でえ]ワイルドフェロー × アリマキチョイス[ぐ]
■14:30〜16:30 目黒区立砧球技場C面
[ん]アストロ球団 × MUSASHIベンチャーズ[り]
■15:00〜17:00 都田公園
[た]フォルテ × D´セイバーズ[ぴ]
■16:00〜18:30 江戸川区球場
[へ]TOKYO FIGHTERS × 横浜バスターズ[つ]
■18:30〜21:00 江戸川区球場
[へ]TOKYO FIGHTERS × 横浜バスターズ[つ]
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指名打者導入のもう一つの理由が、『投手の怪我を防ぐため』だそうです。スライディングや死球で投手が負傷して緊急交代する場面があったので、それを防ぐためなんだとか。
死球はともかく、今日び少年野球でもやってるスライディングで怪我するプロ野球選手ってどういうことだよ……と僕は鼻で笑うのですが。そんなやつが『引退後は野球の指導者になりたい』とか言い出しませんようにと、切に願います。
一方で、へたっぴリーガーには他人事じゃない話です。
スライディングが不得手で、変な形で滑ってしまったとか。
そもそもスライディングが出来なくて、守備の選手と衝突してしまったとか。
スライディング以外にも、野球場には危険がいっぱいです。
まだまだ寒い時期も続きます。冷えて固まった身体で無理をすると、あっという間に怪我に繋がってしまいます。
グラウンドもカチカチなことが多いです。特に河川敷。滑り込もうと思ったのに硬いグラウンドで身体が跳ねてしまい、そのまま脚の関節が変なふうに巻き込まれて……というような事故も後を絶ちません。
僕らは当然プロ野球選手じゃないですから、無理をしてはいけません。
準備体操は入念に。
衝突しそうなら守備側に譲る。
やったことのないプレーはしない。
グラウンド整備は丹念に(試合中に足で均す、石を拾うだけでも充分です)
カイロや上着、ホットな飲み物などで、身体を温める。
運動前の足湯も効果的だそうですよ。
とにかく、怪我はしないこと! 安全第一です。怪我が起きると、楽しい一日が台無しになっちゃいますからね。
いつまでも元気に草野球を楽しみながら、自分たちのプレーは棚に上げてプロ野球のウンチクを垂れる。実は、これがいちばん幸せなことじゃないかなって思います。
それでは、今回はこのへんで。今回はへたっぴリーグの豊田泰光こと、六郷橋 和太郎がお送りいたしました。
みなさま、今週も良き草野球ライフを!!
●編集後記
こんにちは。ツカチュウ@編集長です。
昨日は東京ドームでMLBが開幕。我らがカブスの今永は4回を無安打無失点に抑える快投を見せましたが、交代した直後に打たれる、守備が乱れるでチームは敗戦という、どこかで見たことがある展開となってしまいました。しかし今日のテレビを見る限りでは、今永の評価がさらに上がったようなので、これからは大谷だけじゃなくて今永もニュースで流してくださいよ。
さて今夜は佐々木のメジャーデビュー戦。どんなピッチングを見せるのか楽しみですね。明日は休みなんで、一杯やりながらじっくりと観戦しましょうか。
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【著者略歴】
六郷橋和太郎
バイキンズ21、アイアンドックス、与作で活躍するHLB期待の星。
平日のほとんどを休日の野球のために費やす。残りは酒とAVのため。
◆週刊へたスポ編集部
編集長 :ツカチュウ
副編集長:しげった
主 任 :マトジーニョス
部 員 :ダイスケ、リャンガー皇帝、六郷橋和太郎
※ライターは随時募集中です